肺炎知識ガイド
肺炎とは
市中感染と院内感染
この二つの言葉は「どこで肺炎に感染したか」を区別するためのものです。 市中感染は、医療施設や医療環境に接することがほとんどない、または全くない通常の生活を送っている健常者が、急に肺炎を患ってしまうことをいいます。
細菌感染(肺炎球菌・ブドウ球菌・インフルエンザ菌など)が原因であることが一番多く、その他、レジオネラ菌や微生物のマイコプラズマ、同じく微生物のクラミジアなどが原因になることもあります。レジオネラ菌やマイコプラズマによる肺炎は、まとめて非定型肺炎と呼ばれています。有効に作用する抗生物質が他の細菌とは異なっているため、一般的な細菌性肺炎とは区別されているのです。
院内感染は言葉のとおり、医療施設内で感染してしまうことをいいます。病気の治療を行う病院には様々な細菌やウイルスが存在しており、元々感染症を引き起こしやすい環境です。そこに病気や免疫抑制剤などの影響で抵抗力の弱った患者が存在していることで、通常であればかからないような弱毒性の細菌に感染してしまう可能性があります。
この院内感染で問題になるのが各種耐性菌であり、一般の抗生剤では効果がありません。MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)が有名ですが、他にもカンジタなどの真菌やカリニなど、通常の生活を営む健常者であれば問題ない細菌にも簡単に感染してしまいます。
もともと抵抗力の弱い患者さんがかかる肺炎ですので、一度発症すると死亡率は約25~50パーセントと、非常に高くなっています。他にも老人ホームで院内感染が起こることがあり、抵抗力の弱った高齢者が多く住んでいる場所だけに、簡単に弱毒性(グラム陰性菌性肺炎など)の細菌に感染してしまいます。