高齢者

肺炎知識ガイド

リスクの高い患者

高齢者

高齢者にとって肺炎は非常に怖い病気です。肺炎で亡くなる方の実に94パーセントが65歳以上の高齢者なのです。また高齢者がお亡くなりになる場合、全体の約三分の一が肺炎で命を落としているのです。こうして見ると、高齢者は肺炎に関して、非常にリスクが高いと言えます。

けれどもそれはなぜなのでしょう?高齢者は若い方に比べて体の機能が低下していますし、免疫機能も同じく低下しています。口腔内には肺炎球菌など、もともと肺炎を引き起こす細菌がすみついています。

健康な人なら、気道の線毛運動で病原菌は排除されますが、高齢者の場合この線毛運動が機能しにくくなっています。そのため病原菌やウイルスが、肺に容易に到達しやすくなっています。また糖尿病や腎臓病・心臓病などの基礎疾患を持っている方も多くなります。

基礎疾患をもっていると、普段からステロイド系の薬や抗がん薬などの、免疫抑制剤を服用している可能性が高くなります。免疫抑制剤は人の体の免疫力を低下させていますので、自然治癒力が働かず、病気の回復が遅れてしまいます。また喘息や心不全・慢性的な呼吸器系の疾患をもっている方の場合、肺炎を併発すると簡単に重篤な状態になりやすいのでより注意が必要です。

また高齢者の肺炎は、症状がはっきり出ない(はっきり訴えない)急に容態が変わる、などの厄介な面もあります。普段からのストレッチ程度でもよいので体を動かすことや、免疫力をあげる食事・周囲の方々の理解が必要です。