化学療法・嚥下性肺炎

肺炎知識ガイド

肺炎の治療法

化学療法・嚥下性肺炎

嚥下(飲み込むこと)機能がうまく働かないとき、口の中の唾液や食物が知らず知らずのうちに気管に流れ込むことによって起きる、嚥下性肺炎。高齢者だけではなく健康な成人でも就寝中に誤嚥しています。

けれども健常者は、のどの粘液線毛運動で菌を排出しているのです。けれども高齢者、とくに痴呆や意識障害のある患者さんではこの運動がうまく働きません。ではこの肺炎にかかったとき、どのような治療法があるのでしょうか?

口の中に存在する菌は「嫌気性菌」が多く、この菌が気道内で増殖し、嚥下性肺炎を引き起こしていると考えられます。もちろん他の細菌や真菌・カビも原因となっています。ただ、実際にどのような細菌や真菌が増殖し、病気を引き起こしているかを確認することが困難なため、どのような菌が病気を引き起こしているかを予測しながらの投薬となります。

この嫌気性菌に対応する抗菌薬は、βラクタマーゼ阻害剤配合ペニシリン系薬・クリンダマイシン抗菌薬・カルバぺネム系抗菌薬などです。また誤嚥そのものを防ぐため、流動食を含めた食事を一切中止し、点滴で栄養分・水分を補給します。抗生剤も点滴により体内に入れられます。

また一日のうちに何度か口腔内を洗浄するほか、入れ歯や歯周病のケア、食事が終わっても2時間は座位の姿勢を保つことや、食事の間は食事そのものを小分けにして嚥下させ、確実に飲み込ませるなど、治療と同程度に、予防にも配慮すべき疾病です。患者は、自分ではっきりと意思を示すことが出来ない状態になっていることが多いため、周囲の人たちの配慮が必要です。